ストレスチェック制度は、うつ病などを未然に防止する(一次予防)ことを重要視している制度です。医師による面接指導は、一次予防の次の段階にあたる医学的観点から早期発見(二次予防)の効果が期待できます。
治療が必要な人には精神科医を紹介
医師による面接指導の中で、抑うつ症やうつ病の疑いを検査する項目があります。衛生委員会を実施している会社は、過重労働者に対して産業医による面談を行ないますが、面接指導での内容も同じ対応です。この段階の評価で、専門医の紹介をするかどうかの判断を行ないます。
専門的な治療が必要だと判断された場合には、医師より精神科医の紹介がありますし、過重労働者で専門医への受診が望ましいと判断した場合には、産業医のほうから面接指導の医師に事前に依頼することもあります。
本人にとっては、良し悪しが別れるかも知れませんが、このストレスチェックの制度の観点からは、本人が気が付いていないメンタルヘルス不調を発見して予防することです。
本人も気づかず、異変を感じていても受診せず、家族や会社での対応もできないまま症状が悪化してしまい休職することが多かったケースを、事前予防することができ、悪化する前に治療することができるので、本人にとっても、家族にとっても、会社にとっても大きな効果が得られます。